思い出は美しすぎて

八神純子のデビュー曲で昭和53年(1978年)のデビュー曲です。この曲は八神純子自身の作詞・作曲で、わたしの記憶では「こんなにいい曲が書けて、歌のうまい子がぽっと出てくるのか」と本当にびっくりしました。この曲は12万枚の売り上げだったそうです。「そんなものだったっけ?」と意外に感じてしまうくらい、テレビなどに出てきたような気がします。

八神純子は透き通ったような高い音がとてもクリアです。発声が甘えたようでもあるので、愛らしさがあり、音程もしっかりしてていねいに歌います。新人歌手でありながらこれほどの実力をどこでつけてきたんだろうと不思議に思いました。ウィキペディアで調べてみると、小さいころから歌っていて両親をあきれさせたと書いてありましたが、たくさん歌えばうまくなるという訳ではないはずです。こういうのを才能というんですね。

曲はボサノバのリズムに乗って軽快に流れます。「やさしく時は流れすぎて」のフレーズがたまらなくいいですね。やわらかい歌声とリズムの軽快さと「ゆったりと流れる時の感覚」が妙にマッチして、どこかけだるさを感じさせます。それは終わった恋のけだるさなんでしょう。

曲名の「思い出は美しすぎて」というのも絶妙なネーミングで、余韻を持たせるような付け方だと感心しましたが、歌詞のほうもすばらしい作詞力を発揮しています。「思い出は美しすぎて」「それは悲しいほどに」とつなぎ、「あなた遠い人」と結びます。美しい思い出として記憶に閉じ込めておこうとする気持ちをうまく表現しているように思います。

イントロや間奏などのギターは、サンタナの『哀愁のヨーロッパ』を相当意識したような音です。編曲担当が相当サンタナに傾倒していたのでしょうか。しゃれていてとてもすてきです。

http://www.youtube.com/watch?v=2KZsRIMDSSs

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