しおさいの詩

昭和46年(1971年)小椋佳のデビュー曲です。以前挙げた『さらば青春』はこの曲のB面だったそうですが、わたしは『さらば青春』のほうに先に目が向いたような気がします。この『しおさいの詩』はおとなしい淡々と語るような曲調で、曲のインパクトからいうと劣っていたようでしたが、曲のできからいうと、やはりこちらかなと思います。

歌詞は小椋らしく抽象的で、何かを訴えているようですがはっきりとせず、ただ感傷に浸っているようでもありました。「果てしない海」「消えたぼくの若い力」「岩陰に立って」「涙を捨てて」「思い切り呼んでみたい」ストーリーが浮かんできそうなのに、筋が見えてこない感覚的な詞でした。

当時、「青春の光を追いかけもせずに」ただ立ち止まっている主人公は、わたしだと思いました。本来は若々しくあるはずの青春のまっただ中で、岩陰にいるような気持ちで毎日を送っていたようなわたしでした。いや実は追いかけても光が得られなかっただけかもしれませんが。

小椋のもの憂げに歌う声は当時のわたしの空虚感にぴったりでした。今となっては、どうしてあれほどむなしさの感覚が激しかったのかわかりませんが、小椋の歌はそんなわたしの気分をうまく表現していたような気がします。

曲は淡泊にできているところがすてきです。バックでリズムを刻むウッドブロックのような音は淡々としてジャズ的な雰囲気をかもし出しているような気がします。またほとんど存在を感じさせないようなギターの音やハープの音がブルーな感じを盛り上げて、小椋の美しくもけだるそうな声を引き立てています。

聴くたびに「こんなときもあったなあ」と若い日を思い出して懐かしくなるとともにブルーな感覚を呼び覚ましてくれる曲です。

http://www.youtube.com/watch?v=vMVsvg4-x7c

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この記事へのコメント

2014年02月05日 17:02
もうすぐ61才になる専業主婦です!
小椋佳さんのファン歴は40年になります。

木戸をあけて~さらば青春~等々大好きな曲が有りすぎます(笑)

難病になってから、コンサートへは中々行けません。小椋佳さんのコンサートへは、いつか行けたらと夢みてます♪♪
秋田県の大舘文化会館へコンサートに是非おいでください!!その時は、はってでも行きま~す☆

PS 同じ“けい"の名前で光栄です。
2014年02月13日 21:51
コメントありがとうございます。わたしとほぼ同世代ですね。小椋佳の歌はわたしの青春でもあったと思います。聴くたびに若かった日々のやるせなく切ない心がよみがえってきて感傷にひたります。難病とのことですが、文面からすると、負けずに元気でがんばっていらっしゃるようですね。これからもお元気で。

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