池上線

西島三重子はわたしより1歳上のシンガーソングライターです。若いころのジャケットの写真を見ると、平凡そうながら結構かわいらしいお嬢様です。しかし、わたしは最近までこの歌手の名を知りませんでした。この『池上線』という曲名もいつ知ったか覚えていません。ネット散策をしていて出会ったのかな。つい最近のことかもしれません。

それほど印象の薄かった『池上線』ですが、意外とたくさんの映像がネット上に載っていて、合わせると500万ヒットを越えそうです。それほどのヒットなら知っているはず・・・と、不思議な思いでたびたび聴いていると、次第に曲のよさが分かってきました。情感のこもった、心にひびく曲です。

この曲は、昭和51年(1976年)に発表されたものだそうです。わたしがまったく覚えがなかったということは、当時はそれほどの大ヒットというわけではなかったはずです。しかし、その後次第に曲のよさが認められ、歳月をかけてじわじわと浸透していったのでしょう。

池上線という路線もまったく知りませんが、東京品川の五反田と蒲田を結ぶ東急の路線だそうです。ひょっとすると大学時代五反田付近に下宿していた友だちのところへ行ったときに乗っていたかもしれません。蒲田で乗った覚えがある路線はひょっとしてこれだったのかも。

この曲は、男女の別れを女性の側から歌ったものであることは確かですが、どういうつきあいをしてきて、どんなわけで別れたのか、前後の状況はまったくわかりません。ただ、別れの切ない気持ちが伝わってきて、聴けば聴くほど別れの悲しさがこみ上げてきます。

「泣いてはだめだと胸に聞かせて 白いハンカチを握りしめたの」
「あとからあとから涙あふれて 後ろ姿も見えなかったの」
「池上線が走る町に あなたは 二度と来ないのね」
「池上線にゆられながら 今日も帰る わたしなの」

調べてみたら、この歌詞を作ったのは西島三重子ではなく佐藤順英という作詞家だそうで、実話をもとにして作られたものだそうです。その詳細が「エムズの片割れ」というブログに書かれていました。すばらしいブログです。ぜひ読んでみてください。

http://emuzu-2.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-ca04.html

西島三重子はシンガーソングライターということで、フォーク系の歌手となりますが、曲自体が演歌調で、伴奏もかなり演歌っぽい気がします。じわじわと人々の心にしみていったのは、そういうつくりにも関係があるかもしれません。聴くたびにしんみりとしてしまいます。

https://www.youtube.com/watch?v=A3RRbxgh1ZU

大学時代わたしが長いこと思い続けた女性は名古屋に住んでいて、地下鉄池下駅の近くでした。1字違いですね。そして、その人との恋が完全に破れたのが、この昭和51年で、しかも池下駅でした。妙な符合を感じてこの歌を聴くたびに、めちゃくちゃ好きだった人のことを思い出します。涙が出ないほどの深い喪失感と、ひとつの生き方が終わったという思いでいっぱいでした。

この歌詞の中で「待っています」ということばが出てきますが、わたしもそれからずっとそういう気持ちが続いていました。その人のことを忘れられたのは、今の女房と出会って激しい恋をしてからです。

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