スーダラ節

わたしが子どものころは高度成長経済といって、戦後の復興をへてどんどん経済が成長していくさなかでした。今となってみると、社会全体が前向きで明るい未来を目指していたような気がします。「金は天下の回りもの」「果報は寝て待て」みたいな安楽な気分に満ちあふれていたような気もします。(子どもだったからそうだったのかもしれません。大人は結構あくせくしていたはずですよね。)

わたしの家は母子家庭だったので、母親は女手の安月給で常に金欠だったはずです。かなり苦労していたと思いますが、金がないのは当たり前のように、困ったにそぶりはそれほど見せませんでした。贅沢をしなければ生きていくことだけはできると、その日その日を何とかやりくりしていたようです。よく前向きに生きてきた母でした。いや後ろを向くひまなどなかったのでしょう。

ともあれ、昭和36年(1961年)に発表された『スーダラ節』はそんな世の中の気分をうまく表した歌だったと思います。ここで歌われた「わかっちゃいるけどやめられない」は人間性をよくとらえた歌詞で共感がえられたものだったと思います。ただし、当時わたしは子どもでしたからヨッパライや賭け事は子どもにはちょっと縁遠い話題でした。

植木等はクレイジー・キッツの一員でしたが、この中でもっとも注目を集めたタレントでした。とぼけた雰囲気、いつも笑ってふざけているような顔と声、歌い方、何をとっても一級でした。この曲も彼が歌うことで、ふざけた男のふざけた内容の歌ということで認められたのではないかと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=1fLIJqkPTi8

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