ともしび

小学校か中学校の音楽の教科書に載っていたような気がする懐かしい曲で、ロシア民謡特有の哀愁のこもった曲です。といっても正確にはロシア民謡ではなく、作曲者は不明ながらも作詞者は分かっており、「いわゆる」という但し書きの「ロシア民謡」です。ロシア民謡と言われているものの中のいくつかは、ソビエト時代に作られたものが多いようです。

「夜霧のかなたへ 別れを告げ 雄々しきますらお いでてゆく」
「窓辺にまたたく ともしびに つきせぬ乙女の 愛のかげ」

別れを告げて去って行く若者の情景が浮かんでくるようで哀愁がただよってきます。ロシア民謡の暗い雰囲気は日本人の感性にあっているのでしょう。わたしが子どものころ、歌声喫茶などでよく歌われたそうです。残念ながら、わたしがそこそこの年になった頃はは歌声喫茶はもう廃れていましたので、喫茶店で歌った経験はありません。

しかし、この「ますらお」が兵士を指していることは最近まで知りませんでした。この詞は第二次世界大戦中に作られ、出征兵士を送る娘を歌ったものだそうです。共産国ソビエト連邦の兵士です。当時ソ連とは冷戦状態でしたから、『ともしび』を教科書に載せるというのは、共産主義を宣伝しているようなものだったはずです。そうなると教科書に載っていたという記憶もなんかおかしくなってきます。

そう思って、当時の教科書情報を探して、『ともしび』があるかどうか調べてみたところ、いそっぷ社の『心にしみる教科書の歌』という本の中に『ともしび』の曲名が載っていました。たしかに中学校の教科書に載っていたようです。しかし、その本に載っていた歌詞は、
「ふるさとをあとに 遠い旅へ・・・」
というもので、上に挙げたものとは大違いです。この「ふるさと・・・」は『心にしみる教科書の歌』を読むまでまったく知りませんでした。「夜霧・・・」を覚えているのは、別な機会に頭に入りこんだせいなのでしょうか。

もうひとつ不思議なのは、「夜霧・・・」の歌詞の1番だけははっきりと覚えていますが、2番以降はまったく覚えがないことです。ラジオなどで聞いていたら少しぐらいは聞いた覚えがあるはずですがね。考えられるのは、担当の音楽の先生が「夜霧・・」の1番だけを印刷して紹介してくれたということかもしれません。

このあたりのことを詳しく知っている方がみえたら教えてほしいものです。

ダークダックスの歌う『ともしび』
https://www.youtube.com/watch?v=7COVCOxpzF4

ロシア語で歌う『ともしび』
歌詞の内容を映像にしているようです。
https://www.youtube.com/watch?v=jfn_KIPtDKE

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